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KindleでJPEGの漫画を読む

タイトルの通り。

KindleでJPEGの漫画を読むと言うのは全人類の望みだと思うのですが、検索してもほとんど情報が出てきません。出てきたとして「ページを逆順に配置して後ろから読めば右綴じになります!」なんていうアホみたいなものばかりです。なので、ここに私の努力の成果を残しておきます。

余談

Kindle Createならkpfを出力することができるためSend to Kindleを使わずUSB経由でKindleに送ることができるのですが、扱えるJPEGのフォーマットに制限がある、全て手作業で変換する必要があるなどあまりにも手間がかかるためここでは紹介しません。

概要

Calibreを使ってepubに変換した後、epubに漫画用のメタデータを与えてSend to Kindleするというのがざっくりとした流れです。こうすることで、Amazonで販売されている漫画類と同じフォーマットでKindleに送信でき、右綴じ、拡大可能、綺麗な画質を実現できます。

Step1: JPEG形式の漫画をCalibreに取り込む

Calibreのインストールは割愛します。まず、JPEG形式の漫画をzipでアーカイブします。JPEG形式を圧縮したところでどうせファイルサイズはほとんど変わりませんので、処理速度を優先し無圧縮でアーカイブするのがよいでしょう。面倒であればデフォルトで問題ありません。次に、出力された.zipファイルの拡張子を.cbzに変え、Calibreに投げ込みます。これで取り込みが完了しました。

Step2: メタデータの編集

書籍の編集から「タイトル」「著者」と「言語」を指定しましょう。他のメタデータはKindleに入れても無視されてしまいます。Calibre上で書籍を管理したい場合のみ他のメタデータも埋めるとよいでしょう。
「言語」を埋めるのは、これがない場合Send to Kindleに失敗することがあるためです。

Step3: epubに変換

「環境設定→入力オプション→コミックス入力」から変換設定を変えます。特にこだわりがなければ「コミックスの処理をしない」にだけチェックすればOKです。ただし、200MBを超える書籍はSend to Kindleで送ることができないため、超えてしまう場合はオプションを調整してファイルサイズを削減してください。完了したら書籍をepubに変換します。

Step4: epubのメタデータを編集

書籍を選択し「書籍編集」をクリックします。ファイルリストからcontent.opfを選択し、以下のように編集します。

  1. <meta>タグが並んでいる箇所に以下を追加
<meta name="fixed-layout" content="true"/>
<meta name="book-type" content="comic"/>
  1. <spine toc="ncx"><spine toc="ncx" page-progression-direction="rtl">に変更

完了したら保存して閉じてください。

Step5: エクスポートする

このままKindleに送ってもよいのですが、ファイル名がひどいことになってしまうので一手間加えます。「環境設定→ディスクに保存」からファイル名を{title}にした上でKindleに送りたい書籍を全て選択し「ディスクに保存」をします。これでファイル名が「書籍名.epub」なファイルができました。

Step6: Kindleに送る

あとは送るだけです。Send to Kindleを開き、Kindleと同じAmazonアカウントでログインした後、Step5で出力したepubをドラッグ&ドロップします。しばらく待つとKindleのライブラリに追加され読めるようになります。

CC BY-SA

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